私は子供のころからかなり漫画が好きで、今でもその趣味は変わらず毎月かなりの漫画を読んでいます。
そんな私に今、一番刺さっている漫画をご紹介したいと思います。
「冠さんの時計工房」
です。
現在2巻まで発売中。
時計好きとしては見逃せない機械式時計をメインに扱っている漫画です。
ですがその魅力は時計だけに留まりません。
その魅力をご紹介したいと思います。
Contents
「冠さんの時計工房」とは
秋田書店のweb雑誌「マンガクロス」に連載しており、更新頻度はおよそ月に一度。
HPの説明では
街で時計店を営むお姉さん・冠 綾子。
彼女のもとには、いろんな人がやってきます。
それぞれの人に歴史が、逸話が、想いがあります。
同じ時を過ごす時計を通じて
人の絆を紡いでく。
ほっこり優しいお話です。
秋田書店 マンガクロス「冠さんの時計工房」ページより引用
今連載している漫画でおそらく「機械式時計」を扱っている漫画は他に無いのではないでしょうか?
時計を扱うだけでなく、それに伴う人の思い出などに焦点を当てています。
表紙の絵を見て頂ければ分かると思いますが、とても綺麗な絵で描かれていますね。
主人公は冠綾子という女性なのですが、時計技師で店長です。
街の人からの信頼は厚く、その腕も確かである描写がなされています。
時計の機構のウンチクもあるけど、それだけじゃない
漫画のところどころに機構の説明などが入ってきます。
正直機構などはそこまで詳しくないので、「へぇ~」と唸ることもしばしば。
想像ですが、この漫画は時計好き以外の人でも楽しめるように入りやすく作られているように思えます。
(綺麗な女性が主人公であったり)
時計のウンチクを語ろうとするといくらでも出せると思うのですが、上で説明したようにこの漫画は人と時計の思い出に焦点を当てています。
どちらかと言えば時計自体の話よりも、
●老夫婦が10年前の旅行で購入した時計
●母からもらった、動かなくなった思い出の時計
など、その時計の背景を掘り下げて物語を描いています。
●その時計の背景を掘り下げ、キャラクターとの思い出を描く
この2点が絶妙なバランスで構成されています。
内部機械までしっかり描いている
これは大変だろうな、と思う点ですが時計の内部機械までとても丁寧に描写されています。
(どのくらいの時間がかかるのでしょう…)
しかしそういったところからも、作者さんの時計に対する愛情や熱意が見て取れるのでとても好印象です。
実際にツイッター等でもその点に触れていらっしゃる方を多く見ました。
そこに生きている人たちを描いている
この漫画は主人公たちが存在している舞台・場所、住んでいる家やお店をとても丁寧に描いています。
上で触れたHPの説明でも書いているように
人の絆を紡いでく、というのはつまり「人」の描写なしには成立しないですよね。時計だけ描いていても、絆は描写できません。
キャラクターのバックボーンや置かれている環境も大事ですが、それと同じくらい生きている場の空気を感じられるか、というのは大事だと私は思っています。
女の子が可愛い
時計とは関係ない部分ですが、これはとても重要です。
もし仮に主人公が男性だった場合、少なからずこの漫画に対する印象は変わるでしょう。
(硬派な本格時計漫画、というのも読んでみたい気がしますが…)
「可愛い女の子」によって、時計好きの人以外でもこの漫画を楽しめるよう配慮されていると思います。
可愛い女の子が嫌いな人はいませんよね。
まとめ
時計好きの人も、そうじゃない人でも楽しめるよう配慮されている漫画「冠さんの時計工房」。
随所に散りばめられた時計ウンチクや、キャラクターの愛らしい表情など、普段漫画を読まない人でも読みやすく、時計好きを唸らせるような描写も多々あります。
ゆったりと時の流れを感じられ、静かな夜に浸りながら読みたくなる、そんな素敵な漫画です。
矛盾しているような言い方ですが、「バランスが良い」です。