ニュースなどで「トケマッチ」による被害が報告されており、かつて詐欺に遭った自分としては他人事のように思えません。
被害に遭われた方々のところへ一刻も早く時計が戻ることを願っております。（望み薄かもしれませんが…）
結論を申し上げれば私は「トケマッチ」に全く関わっていないというか、サービスを利用していません。
しかし惹かれたところがないか、というと…。
魅力的（のように思える）部分やこの件に関して個人的に思うところをまとめてみたいと思います。
トケマッチとは
「トケマッチ」とはザックリ言えば高級腕時計のシェアリングサービスのこと。
以下公式HPの説明です↓
購入するよりも経済的なサブスクリプションと、売却するよりも実利的なシェアリングエコノミーを掛け合わせた、新しい形の腕時計ライフをお楽しみいただけます。
引用元：NEO REVERSE
手元にある使わない高級時計を、使いたい誰かに貸すことで一定額の収入を得る…ここだけ聞くと確かに魅力的かもしれません。
いくらの時計が月額いくら生み出すのか…？
トケマッチのレンタル料金は以下。
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評価額30万円以下→月額9800円
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評価額60万円以下→月額1万9800円
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評価額100万円以下→月額2万9800円
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評価額150万円以下→月額3万9800円
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評価額それ以上→要問い合わせ
一方で時計預託料（貸して得られるお金）は以下の通り。
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評価額60万円以下→月額9900円
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評価額100万円以下→月額1万4900円
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評価額150万円以下→月額1万9900円
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評価額それ以上→要問い合わせ
オーナーは時計を預けるだけで、仮にレンタルされなくても毎月安定した収入を得られる仕組み。しかしこの金額を見た時、個人的に超思いました。
評価額150万円以下の時計をレンタルするだけで月額約4万円!?
それだったらローンで結構な時計買えるじゃん！と。
ざっと計算したら60回無金利ローンで240万円の時計が購入できます。私のノーチラスローン購入のまとめはこちら。
しかも当たり前ですが購入しているので返却しなくていい。
評価額、というのもそもそも怪しいですがどこ基準の評価額なのでしょう？
時計そのものの金額？保証書など込みの市場価値基準？
うーん…
これ、レンタル利用した方いるんですかね…？レンタルした方はどのくらいの期間借りるのでしょう。
60回ローン分の5年間借りる人はいない（そもそもサービスの歴史が浅い）と思うので、上記のローンはちょっと飛躍していますが…。
私だったら「誰かの時計」なんて使いづらくて仕方ない。
「貸す」場合を考える
私の場合「レンタル」を利用する選択肢はありません。
だったら買うし「他人の時計」を着けたいとはどうも思えない。（家族や友人の時計だったら借りてみたい）
なので私の手持ちの4本を貸す場合を想定してみます。
私のIWCはおそらく60万以上〜100万以内ゾーン。
他パテック3本は要問い合わせゾーン。
今となっては要問い合わせゾーンの時計は貸したらいくらになるのか分かりませんが、もし仮に10万円だとしても絶対貸したくありません。
レンタルしてバキバキに傷ついたらどうするんでしょう。ただでさえ傷が目立つアクアノートやノーチラス、人に貸して傷ついたらと考えると…。
スーパーコピーとのすり替えやよくわからない業者によって中身を替えられる可能性もある。考えれば考えるほど怖い。
私は傷つけるのが怖いから人の時計を着けたいとは全く思えないのですが、世の中には「他人のモノだから傷ついてもどーでもいい」くらいの考えの人もいるはず。
そう思うと一月いくらもらえる、というメリットよりも圧倒的にデメリットが上回って全く食指が動きませんでした。
もし仮に私が数十本時計を持っていたとしても…このサービスを使うことはなかったでしょう。
私は時計に対しての心が狭すぎる。大事な時計だもの…。
それに「なんとなくお得そう・美味しそうな話」は一度経験して懲りているので…。
貸した人は
だからといってこのサービスを利用した人を責めたり、という気持ちは一切ありません。
もしこのサービスが続いていたら貸した本数・評価額によっては月に数十万以上稼ぐことも可能です。
そう考えるとそれを原資にローンで時計買える…とか考えてしまうかも…？
ニュースでやっていましたが3000万円分の時計を貸しに出して月30万以上を2回、預託金として受け取っていた方がいらっしゃるそうですね。
しかしそれも後の祭り。今では貸した時計が返ってこない、と嘆いている方が多くいらっしゃいます。その方もそう。
2024年1月末に突然のサービス終了を発表し、こんなニュースが出ています。
トケマッチ 運営会社元代表に逮捕状 指名手配 ドバイに出国か
以下一部抜粋↓
福原元代表は顧客から預かった高級腕時計のロレックス1本をことし1月、大阪の古物商に65万円で売却した疑いが持たれています。
2月上旬に、「トケマッチに預けた自分の時計がオークションに出品されている」という連絡が寄せられたことから、会社が確認したところ、オークションに出品された腕時計20本以上のシリアルナンバーがトケマッチに預けられた時計のものと一致していました。
マ ジ で ク ズ。
早く捕まることを祈るのみです。
捕まることは当然として、サービスを利用した方の手元に1本でも時計が戻ってほしい…。
私も詐欺の時、今後どうなるか気が気じゃない状態だったので心中察するに余りある…。
27人から高級腕時計およそ70本、総額にして1億円相当の被害届を受理、ともありますが単純計算一人当たり3本近い時計を貸している計算。
しかも70本で1億となると1本あたり平均約143万円。高い時計だと1000万↑クラスも全然ありそう。
さらに
最初から詐欺目的だった可能性が高いと。
今はもう見れませんがHPには預託1500本突破、とも書かれていたようなのでとんでもない。
これ既に並行市場にいくつか流れているというニュースですが購入した方も嫌ですよね。
トケマッチから流れてきた時計、と分かることは（多分）ないでしょうが万一知った時はいい気分ではない…。
少なくとも、もし私が購入したものがトケマッチ絡みの時計だとわかったらその時計に愛着持てないと思います。
まとめ
手元の時計を利用してお金を得る…しかも売却することなく。
一見魅力的にも見えるこのサービス、破綻した今となっては「そりゃそうなるだろうな」という気持ち。
会社が勝手に倒産するならいいけど借りてるモノを返さないというのはまかり通りません。
私はたまたま自分のメリット・デメリットに見合わなかったので利用しなかっただけに過ぎません。ある種ラッキーでした。
貸してしまった方の手元に1本でも多く戻ることを心から祈っております。
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