【レビュー】「ロレックス デイトナ 16520」使用感まとめ【いいところも悪いところも】

レビュー

現行ロレックスは6桁になり、5桁モデルは「ヨットマスター16622」の2012年が最後でしょうか?

5桁モデルの生産が終了になってから、もう11年が経っております。早いものですね…。

「デイトナ16520」は2000年のP番が最後です。

現行デイトナ116500LNの2代前…

もう20年ちょっとが経ち、P番は相場も400万~500万を推移していますね。

定価が68万円なので約6倍です。5年後10年後ははどうなっているんでしょうか…

現行デイトナとは一線を画す無骨な佇まいとその歴史が、絶妙なオーラを醸し出している16520。

使っていて感じたこと、魅力などを存分にご紹介したいと思います!

データ

●ステンレススチールケース&ブレスレット

●自動巻きムーブメントCal.4030(ベースムーブメント:ゼニス Cal.400)

●パワーリザーブ52時間

●サファイアクリスタル風防

●防水性:100m防水

●サイズ:ケース横39.5mm、厚み約13.0mm

●重量:約130g

装着した重さと感触

私が初めて触れたデイトナは116520でした。

その次に購入したのが16520で、最初腕につけた時の印象は「なんかペラペラした時計だな」。値段相応にもっとズッシリしたものかと思ってました。

重量は130gと、116520の145gと15gしか変わらないのですが、116520はブレスレットの中身が詰まっている無垢なので、「キング・オブ・ロレックス」感ある重みが手に吸い付くようなガッシリとした印象。

それに比べ16520は中身が中空なので、どこか頼りない感じ。チャラチャラしたような感じとでも言いましょうか…。それはそれで使っているとクセになってきます。

現行6桁ロレックスを使っている人が16520を手にしたら「え、こんな感じなの?」とその絶妙な「軽さ」に驚くと思います。

ですが、つけているとその軽さが腕にマッチしてきて絶妙な装着感を味わわせてくれるのです。

時計本体はクロノグラフムーブメントを搭載しているだけありしっかりとした重さ。

その重みとチャラチャラとしたブレスとのアンバランスさが腕にピタッと収まり、素晴らしい装着感を醸し出している…。

16520はチャラっとしてるんだけどビシッと決まる。

116520は重厚な感じでそのままガシッとハマる。

「道具感」という言葉が当てはまるかはわかりませんが、16520は道具的。

116520は「道具」というよりは一段上の「機械」という感じ…。

この2つの違いは好みかもしれませんが、個人的には16520の方がつけていてラクで好きです。病みつきになる装着感。

今買いたいロレックス④ デイトナ16520

文字盤の顔

116520はインダイヤルに金属を使用し、全体的にキラキラとした印象です。対する16520は落ち着いた印象。

ここは好みの差がハッキリ出てくるところかもしれません。

私はどちらかと言えばキラキラしていない方が好みで、16520のパンダ(インダイヤルが黒の愛称)が好きで白文字盤にしています。

金属のキラキラ感よりは、黒の締まった色で文字盤の白を際立たせてくれる。そんなところがとても好きです。

単純に針(時間)の見やすさだと116520の方が上かなと思いますが、好みの方が大事!

今買いたいロレックス③ デイトナ116520

風防とベゼルと傷

時計は日々使うもの。日常の何気ないシーンでついてしまうベゼルや風防の傷は仕方ないものと割り切っています。

とはいえ、高級時計は出来るだけ傷つけずキレイにしておきたいものですよね。

横から見るとわかりますが、ロレックスの他モデルと同様、16520も風防が少し盛り上がってます。

この盛り上がり、なんとかならないものか…

盛り上がっているが故に簡単にぶつけたりしてしまうので絶妙に気を遣う…

傷のつきにくいサファイアクリスタルを使用しているとは言っても、完全無欠ではないので傷もつきますし、欠けます。

爪で風防をなぞった時に引っかかり(欠け)を見つけた時のショックたるや…

防水性や耐圧確保の観点からなのか、この盛り上がりは仕方ないとは思いつつもどうにかならないものか…と常々思います。

ベゼルもガンガン傷つきます。

洋服と強めに擦れるだけでも傷がつきますし、壁などに当てようものなら大変なことになります。

しかしそれはもう仕方のないことだと割り切って使ってますし、傷のないデイトナのベゼルなんて存在しないと思った方がいいでしょう。

傷や凹み、墨抜けなどバリエーションは様々。

どうしても気になる人は傷のつきにくいセラミックベゼル搭載の現行116500LNを使った方が良いかもしれませんね。

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エル・プリメロという機械

ここは正直わかりません…。笑

名機と呼ばれていますし中の機械を見ることが出来れば何か違いを感じられるかもしれませんが、使っていてその凄さを実感したことは一度もありません…

ゼニス社のムーブメント「エル・プリメロ」搭載の傑作と言われる16520ですが、その言葉以上の価値観を感じられている人は果たしてどのくらいいるのでしょうか…?

16520に搭載されている「エル・プリメロ」
元々「エル・プリメロ」は毎時36000振動のハイビートムーブメントだったのですが、16520搭載のムーブメントは毎時28800振動に落とすチューンを施されています。
毎時36000振動のエルプリメロは、一般的な毎時28800振動のムーブメントに比べて、パーツが噛み合う回数が単純に多くなり、パーツの摩耗に繋がります。
実用性を重んじるロレックスは、もともと信頼性の高いエルプリメロの振動数を落とし、更なる寿命向上と故障率の低減をはかったものと言われています。

私たちが普通に使用していて実感できる凄みとすれば「故障が少ない」というところでしょうか。

リューズなどを通して感じられる「エル・プリメロ」の使用感を以下でまとめてみます。

リューズ

ねじ込み式リューズは重めの感触。かなりしっかりしています。

回すときに聞こえる「チチチチチチ…」という音が心地よく、いつも多めに巻き上げてしまっている気がします。

デイトナに搭載されているエル・プリメロにはリューズを引き出して時刻を止める「ハック機能」はありません。

プッシュボタン

クロノグラフのプッシュボタンもねじ込み式ロックで、ロックを回してからボタンを押し込みます。

2時のボタンで開始と停止、4時のボタンでリセットですね。

これまた重めのボタンで結構力を入れて押し込まないとダメです。

リセット側も同様です。

このボタン、ロックを開いた状態ではしっかりとした防水性を確保できない、とのことで使ったあとはすごいしっかり締めるのですが、そうすると次使う時に全然開かない…ということがままあります。

このロックの不便(?)さとボタンそのものの重さからどんどんクロノグラフ機能を使わなくなっていく…そういう人、他にもたくさんいるのでは…

総じて感じることは「固い」ですね。

装着した時に感じたペラペラした印象とは真逆の堅牢さを感じることができます。

そのアンバランスさもまた16520の魅力かもしれません。個人的には安心感あるので良きです。

タキメーターの使い方

本筋とは少し関係ないかもしれませんが、意外と知らない人が多いのではないかと思うこの機能。

16520のMKⅠ~Ⅶまであるベゼルの種類の違いを答えられる人はかなり少ないと思いますが、そのベゼルに刻まれた数字「タキメーター」の意味するところを答えられる人もまた、かなり少ないと思います。

正直私はデイトナを手にするまで全く知りませんでした。

タキメーターとは?
クロノグラフ(ストップウォッチ機能)が搭載された腕時計に付属する機能の一つ。

タキメーター機能を使用して1kmを何秒(測定可能範囲60秒以内)で走行したかによって、その区間のおおよその平均時速を求めることができます。

①計測開始と同時にクロノグラフをスタートさせます。
②1km走行したときにクロノグラフを止めます。この時の秒針位置で、その区間のおおよその平均時速が分かります。写真では1kmを45秒で走行しており、平均時速は約80kmということが分かります。

クロノグラフ以上に普段使わない機能ですね。笑

まとめ

116520のキラキラと洗練された感じとは違い、無骨でアンバランスな魅力を感じることの出来る16520。

価格が上がりまくり手を伸ばしづらいモデルであることは間違いないですが、このモデルでしか味わえない魅力もまたしっかり備えている素晴らしい時計だと思います。

追記(2023.8)

今となっては手放してしまって結構時間が経っていますが、かなり魅力的で改めて手にしたいと思い続けている時計です。購入当時からしても値段が上がっていますがいつかまた…。

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